年波

ふと覗いてみたらば、それは齢86歳のおばあちゃんが書かれているはてなダイアリーであった。短い文章ではあるが見事に毎日欠かさず日々のことを綴られている。
86歳。自分が、と思うと想像もつかぬ領域のように感じるが、そのおばあちゃんの日記を眺めていると、86歳も38歳も大して変わらぬような、それどころかその日記を書いているであろう想像上のおばあさんが、字面を追うにつれだんだんと若い娘に姿を変えていき、なにやらひどく可愛らしく、愛らしく思えてきてしまうのでした。
身近にいるほどになかなか見えてこぬものは多いけれど、うちの母にしろ、隣の部屋のおばさんにしろ、皆さして変わらぬのかもなぁ、などと思った雷鳴鳴り響く今日の夕暮れ。
どうもやはり私はお年寄りが好きなような気がする。